家を建てる人と住宅メーカーでは坪単価の意味がずいぶん異なります。 家を建てる人にとっての建築費は、建築工事に関わるすべての費用を意味します。 つまり引き渡し価格、その家を建てるために支払うすべての金額のことです。

しかし住宅メーカーにとっての建築費は違います。 建物の本体を建てる「本体価格」という意味あいが強いのです。 実際、家を建てる人がイメージする建築価格と同じ内容にするには、この本体価格にオプション料金をプラスしなくてはいけません。
大変悲しいことですが、「広告の坪単価を見て安いと思ったけど、もらった見積書の金額は、坪単価○○万円とは全然違っていた」 という話が多く聞かれます。 お客様に伝える坪単価を低く抑えるために後でつけられるものは後回しにして、少しでも安いという印象を与えるように仕組まれた落し穴なのです。



大手住宅メーカーの価格（建築費）には いろいろな経費が乗っています。 それは TVやラジオなどの宣伝広告費、住宅展示場に建設するモデルハウスの建築費用と展示場の賃貸料や人件費などなど。 しかもそんな何千万円も経費をかけて作られたモデルハウスも建設してわずか数年で取り壊されてしまいます。とてももったいない事です。

では、これらモデルハウス建築にかかった費用は一体どこから回収されているかというと、そうです一邸一邸 お客さまの注文住宅の建築費用に乗っていて、価格にしっかりと転嫁されているのです。

住宅メーカーの中には、モデルハウスで付いていた装備品は標準仕様と云いながらも「延床面積が50坪以上には付きます」 といったメーカーもあります。
しかし坪単価が幾ら安くても、装備が良くても基本となる面積が大きいと、ほとんどのお客さまは条件から外れ、付けようとするとオプション扱いになります。 このような○○坪以上から標準という表示することが住宅業界ではあります。